書家で料理人の友人Rolandのアトリエに行く。倉庫街にある巨大な倉庫ビルの13階。業務用のエレベータでのぼってゆく。使われなくなった倉庫ビルの一区画を何人かで借りて、共同でシェアしている。一人でアトリエを借りるよりも安いし、より広い空間が使える。作業のためだけに使う人もいるが、家族と同居が一般的な香港では、アトリエを持つというのは(他の作家や学生と共同ではあるが)自分のための空間を持つということと同義だ。皆、ベッドを持ちこんで住み込んでいる。夜は他の友人達がやってきて音楽をかけ、酒盛りを始める。香港のアーティストたちの暮らしと制作と共同生活は巨大な倉庫群の中で営まれている。